憧 憬 の 轍
2017年11月3日 空は果てしなく高く青く
北海道からは既に初雪の便りが届き、
青森県のライダーもそろそろ越冬シーズンに入る。
雪が降る前に、僅かな時間だけでも走りたい。
そんな思いと今シーズンも大きな事故もなくシーズンオフを迎えられることに感謝して
明日は恒例の「秋の安全祈願大祭」だ。
名称こそ大袈裟だが、いわゆる仲間内の飲み会。
およそ半年間の様々な出来事が酒の肴になる。
先週、順調に修理を終えたかに見えたCS92は
走り出そうにもクラッチが張り付いているようで、
このまま帰す訳にはいかなくなってしまった。
クランクケース左側からロッドで押して右側にあるクラッチ本体を作動させる作りなので、
右側のカバーだけ外してクラッチ本体をメンテナンスすれば済むとも考えたが、
左側にも何かありそうな気がして両側を外してみた。
それ以前に抜いたオイルの量にびっくり!
今年ふたり目のMVP候補かと疑いたくなるほど少ない!
聞けば8月頃からクラッチの繋がり具合に違和感があったとか。
それにしてもデンジャラスな連中が揃ったモンだ。
油っ気なし!
ドレンボルトのシールワッシャー 漏れて当然
錆がない事を確認したうえで組み直す。
クラッチ板とプレートの間はカラカラに乾いた状態だった。
危なかったよ~、グランパ! やっぱり大魔神だった?
クランクケースの底面にはオイル汚れが多い。
ドレンボルトからも滲んでいたようだが底面をぶつけたような跡がある。
ボルト穴にクラックが入っていた。
さらにケースの合わせ面にも小さな凸部分があった。
合わせ面はオイルストーンで均す。
クラックは内部に達していないようなので欠損部分だけを補修して様子を見ることにした。
ポロポロッと・・・
補修はGM‐8300で
あとはガスケットさえあればクランクケースカバーを戻せる、
なんて考えているところに注文しておいたガスケット材が届いた。
明日のチョイ乗りツーリングと「秋の安全祈願大祭」の事も考えて
作業場を片付けようとしていたところだった。
早速ガスケットの作成にかかる。
ハサミとカッターナイフ、そしてポンチ。手慣れたモンだ。
超厳重梱包で届いたガスケット材
早速切り出して合わせてみる
クランクケースのカバーを戻し、ワッシャーを替えたドレンボルトも締めてオイルを入れてみる。
明日の朝まで待って滲みが無ければチョイ乗りツーリングの前に
エンジンをかけてクラッチやブレーキの調整を済ませたい。
天気予報では明日の午前中は雨らしい。
さらに雨が上がっても気温は12℃程度だとか。
テルテル坊主に祈りを込めて今日は撤収!
オイルを入れて明日の朝まで待つ
軍手で作ったテルテル坊主
天気の事はテルテル坊主にお願いするとしても、
自分のバイクの事は自分の手で。
オイル不足で痛い目に遭った編集長は早速オイル交換。
オイルジョッキのメモリを睨む目つきがこれまでと違っている!
右手にはオイルジョッキ、そして左手には・・・。
真剣な眼差し(?)で・・・
“燃料補給”しながらのオイル交換
“悪い病気”といえばグランパ・O氏の専売特許的な話題だが、
もう一人の末期症状患者、
92ブラザース(弟)は遂に「憧れの1台」を手に入れてしまった。
“寺社仏閣マニア”達の熱い話題は後日、特集を組みたいと思う。