Scrap & Build



憧 憬 の 轍




2018923日 Scrap & Build



 秋分の日。わざわざ秋だと言われなくても北国には既に秋風が吹いている。

それでもまだ山の景色は圧倒的に緑が多い。

冬に向かう季節はいつも駆け足で、

気が付けば置いてけぼりにされている。



 
 
昨年11月に入手し解体後、

時々思い出したように手を付けて来た「プロジェクト・C92-R」用の

CB93のエンジンに最近はヒマがあれば手を付けている。

年代物のエアコンプレッサーを唸らせながら

サンドブラストで錆や固着した泥などを落したり、

クランクケースやシリンダーヘッドの合わせ面をオイルストーンで磨いたり、

地味な作業を続けている。


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シリンダーヘッドはサンドブラスターの中          

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バルブは手作業の限界まで
 
 
C92のフレームのマウント部分を加工してCB93のエンジンを載せるだけでなく、

タイヤは18インチ、シングルシートに“ドクロ・タンク”・・・。

ワンオフだらけの一台を作ろうとしているので、

単に古いバイクをレストアするのとはワケが違う。

このエンジンが組み上がったら配線図を基にハーネスを作って、

キャブレターを選んで・・・、

なんて考えるだけで

いつ終わるとも知れない作業に手を付けてしまった事に

今さらながら驚いている。
 
 


朝からの好天はまさに秋晴れ、昨夜の雨からは考えられない。

天気予報は外れるものと高をくくり、

今日は一日CB93のエンジンのレストア作業のつもりが

走らなければ罰が当たりそうな朝だった。

作業場に集まるメンバーは、

皆それぞれに予定があるとの事でツーリングの計画は無かったので、

気ままに一人で出かけようと岩手県の野田村へ向かった。

苫屋を訪れるのは5月初旬以来で、

定期的に届けているこのブログのプリントも溜まっていた。

 

 
久慈市に差しかかる頃、

一休みしながら携帯電を見ると何やら「着信アリ」のサイン。

『林道2号』こと特攻隊長からだった。

どうやら奥様と子供たちに“置いてけぼり”を食らったらしく、走る気満々! 

トンデモネェ速さでブッ飛んで来る事は分かっていたので、

野田駅前の「お魚センター」で焼き魚を食べながら待つことにした。


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ここもいつもの光景                        

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今日はニシンとタコ飯 これで400円也 魚汁付き

 

 
ブッ飛んで来るはずの特攻隊長は、

どうやら県境を越えるあたりで近道をしたつもりが迷い道になってしまったらしい。

おかげで自分はニシンとタコ飯の後に鮎の塩焼きも。

かつて大きな砂浜があった十府ヶ浦へ足を延ばした。

道路自体が震災前と違うだけでなく、

築かれた防潮堤に隠れて海が見えない。

 
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築造が進む防潮堤                        

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かつてあった大きな砂浜の名残
 

 

 
帰り道は海岸沿いを走りたいと言う特攻隊長の意見を尊重し、

立ち寄った種差海岸は「のどか」としか言い様のない秋の夕暮れ。

何度も訪れてはいてもこの季節のこんな時間に来た事は無かった。


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苫屋 久しぶりに泊たいなぁ・・・                

 
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種差海岸 長い影は時刻のせいか季節のせいか
 

 

 
夏の夕暮れ時に海岸沿いを走るのが好きだったが、

秋の夕暮れ時にもまた違った良さがあった。


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工事中の蕪島神社を臨む                  

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作業場に新設した「タンクの間」 車種が分かるかな?
 

 

 
ところで、

悪友のKEN接触事故はすでに周知のとおりだが、

そろそろ「厄払い」が必要かもしれない。