憧 憬 の 轍
2020年9月6日 野分
台風9号の被害状況も明らかにならないうちに今度は10号だ。
沖縄を直撃しそうだったが九州地方に大きな被害をもたらしそうだ。
特別警報は見送られたようだが切迫した状況が続いている。
『特攻隊長』から『編集長』へ、
そして『若葉マークのS🔰』へと受け継がれたGB250 Club manのクラッチ交換。
ニュートラルが出にくいのはクラッチ板が関係しているのではないかと『編集長』や『わらしべのKEN』は疑っているようだが、
ナマクラなメカニックとしては少々的外れな気がする。
オイルの粘度やシフトスピンドルを疑うべきだと考えているが、
クラッチ板の交換で少しでもニュートラルが出やすくなれば・・・。
クラッチ板とクラッチプレートがハウジングの中にある状態で新品を重ね、
中古品と比べてみた。
新品は乾燥状態で中古品はおそらく新車だった頃からの物。
長い時間オイルに浸かった状態でクラッチ板もフリクションプレートもふやけて厚みが増し、
クラッチの切れが悪くなる・・・、
そんな話がまことしやかに語られたが、
いわゆるネットの情報。
ただ原因はさておいてこれでニュートラルが出にくい状態が解消されれば結果はオーライと言う事になる。
結果はかなり良くなったとの事だがもう少し長距離を走ってオイルの粘度も落ちてから判断すべきな気もする。
6年前、某設計屋さんのHONDA Tactと言うスクーターを修理した事があった。
廃車の状態で見つけてきて修理したものだった。
見ればキャブレターは滲んだオイルと泥で真っ黒、
センタースタンドのスプリングも錆によって折れてしまったらしい。
クラッチ交換を終えたGB250 Club manと入れ替わりに今度はスクーターだった。
オイルと付着した泥や汚れでどこにビスやボルトがあるのかさえも分からないキャブレターを洗浄液の中でゴシゴシするしかない。
ブラシよりもヘラの方が作業効率が良いくらい固形化していた。
それでもキャブレター内部は思っていたよりもきれいで、
油汚れの原因は限界をはるかに超えていたエアクリーナーのフィルターだと思った。
内部に関してはスロージェットが詰まりかけていた。
エアクリーナーのフィルターを取り去った状態でエンジンは快調に吹け上がる。
純正品を後日購入するとして、
とりあえずこのままお帰り頂くつもりだったが走行中に突然エンジンが止まった。
約1Km近い距離を押して作業場に戻り確認したがプラグに火は飛んでいる。
キャブレターにもガソリンは流れている。
それなのにエンジンが始動しない!
某設計屋さんには申し訳ないが今回は少々時間を頂く事になりそうだ。
そし今回最大の宿題を抱えてしまったのはやはり『編集長』のZEPHYRχ。
シリンダーヘッドカバーからオイルが漏れている。
おそらくはキャップボルトの緩みだろうと高を括っていたが、
カバーとヘッドの間に入る樹脂製のガスケットが飛び出していた。
急遽解体して組み直したが、
マニュアルに従ってボルトに規定値のトルクを掛けていると違和感、
いわゆる「いやーな感触」が・・・。
「大きいねぶたは後から来る」とは良くぞ言ったものだ。
次の週末はさらに忙しくなりそうだ。
9月も半ば、「鶺鴒鳴(せいきれいなく)」頃から「玄鳥去(つばめさる)」頃となり秋は駆け足で過ぎて行く。
秋の味覚と言えば秋刀魚だが今年は不漁が予想されるらしい。