憧 憬 の 轍
2019年12月22日 一喜一憂
冬至。
明日から少しずつ日が長くなると思うと少しだけうれしい。
しかし現実には本格的な冬を迎える季節だ。
本来、冬の時期の寒暖の周期を表した「三寒四温」と言う表現を、最近は春先に耳目にすることが多くなったような気がする。
この数日間はまさに三寒四温と言って良いような日々だった。
四季のはっきりとした地域で暮らし、四季それぞれの景色や味覚を楽しめる事は、ある意味で豊かな事なのかもしれない。
2日前に降った雪も路肩に少し残っている程度だ。
こんな日でもバイクに乗れるのは『大魔神・O氏』か『特攻隊長』くらいしかいないと思うが、二人とも今日は作業場で見かけない。
XL125K2に載せる予定のエンジンに手を付けた。
サンドブラストと塗装を終わらせたのはクランクケース本体とシリンダーヘッドカバーだけなので、ミッションやクランクやキックスターターなどを組み込んだ。
ミッションのギヤは歯の欠けや傷が無い事を確認して仮組してあったので、それぞれのギヤの噛み合い具合を確かめながらケースにセットする。
組立てに合わせて手配した部品(オイルシールやガスケット、Oリングなどの消耗品)はまだ全部届いていない。
出来る事ならクランクケースの中をすべて終わらせて、腰下を閉じてしまいたかったが今日はここまで。
おそらくまだ届いていない部品は2~3日中に届くはずだ。
時間に余裕があれば“夜間残業”してでも組んでしまいたい。
でも夜の作業場は思いのほか寒くて温まるまで時間がかかる。
幸いにも今年の年末年始は12月28日から1月5日まで“緊急事態”が無い限り休めそうなので除夜の鐘を聞きながらクランクケースを閉じるのも良いかもしれない。
・・・しかし今年の紅白歌合戦にKISSが出演するらしい。
となれば・・・観たいよね。
紅白も変わったモンだ。
クランクケースの次はクラッチ。
ハウジングごと外してビニル袋に入れてプレートはまだ確認していなかった。
ある程度予想していたとは言えフリクションディスクに浮いた錆が醜い。
XL125K2にこのエンジンを載せて走ったとしてもプレートの寿命は既に見えているし、とりあえず今は再始動する事だけを考えることにした。
フリクションディスクの錆を真鍮ブラシブラシで落としコンパウンドで磨いた。
ディスクのエンボスから判断してまだ使えそうなのでプレートを洗浄して使う事にした。
もちろんプレートに刺さっている細かな錆の事は承知の上で。
走れるようになったらフリクションディスクもクラッチプレートも一緒に交換すればいい、と言う判断で。
ついに1枚だけになったカレンダーを外し来年のカレンダーを重ねて壁に掛け直した。
長年使ってきた手帳のルーズリーフにも来年の分のカレンダーを入れた。
手垢だらけのくたびれた手帳に真新しいカレンダーのページの白が眩しいくらいに目立っている。
冬の初めはいつもこうして始まる。来年も同じようにして年末を迎えられたら、それはそれで平穏と言えるのかもしれない。
この冬も「雪中キャンプ」には行けそうにないので「日帰り湯治」に行きたいと思っている。