憧 憬 の 轍
2020年4 月12日 However
早いもので4月も半ば、
いつもなら本州最北端の本県でも桜の開花を心待ちにしている頃だが、
COVID-19のために花見どころではない。
感染予防やウイルスの拡散状況など不安を煽るような報道が多く、
新薬の開発状況や経済対策などの期待につながる話は少ない。
こんな時こそ「スピード感」をもって対処してほしい。
8日(水曜日)、ZEPHYRχのタンクにコーティング剤を入れてからは毎日、
天気や気温を気にかけて来た。
素手ではもちろん、
ゴム製の手袋をして触ってもベタつきは感じられない。
コーティング済みのタンクは『樵の巨匠』、
別名『Aladdin大魔王』の仕事場の薪ストーブの上に設けられた棚に置かせてもらっていた。
硬化が不完全なままガソリンを入れるとコーティング剤が負けてしまう。
生のキクラゲのようにタンクの中を漂うコーティング剤を見た事がある。
試運転の準備に朝から忙しかった。
キャブレターの同調は済ませたが実際に走らせてみない事には何も分からない。
パイロットスクリューは規定値通り1+1/2戻した。
それぞれの気筒によっては4回程度まで戻して丁度良くなると言う話も聞いている。
結局は走らせてみなければ何も分からない。
KAWASAKI伝統のZ系エンジンは2バルブDOHCだが、
このZEPHYRχは4バルブだ。
それだけに『編集長』には『特攻隊長』に負けないくらいこのエンジンをブン回してもらいたい。
『編集長』はこの日に向けて7㎜径のフュエルホースやクランクケース左側のプラグに入れるOリングも手配していた。
このOリングを交換するためにはオイルを抜くか車体を右側に倒しきらなければならない。
とは言えオイルを抜いてエレメントも交換するのが常識的な判断だろう。
ホースは届いたがOリングがまだ届いていないのは『特攻隊長』が愛車・XLR-250のフロントブレーキのローターを交換するため、
部品の注文を『編集長』に頼み、
Oリング共々注文が遅れてしまったためだ。
だからと言って『特攻隊長』が悪い訳ではない。
部品の検索や注文に関しては純正部品と社外品とで、
大きな違いがある。
このあたりは一種の“慣れ”が要求される作業かもしれない。
天気さえ良ければ少し遠くまで“昼飯がてらのツーリング”の予定だったがあいにく昼頃から雨模様。
気温も低かった。
ストーブを囲みながら話題は『編集長』の2号車、
CB250 Clubmanの今後。
低く構えた前傾姿勢を強いるフラットなハンドルはバックステップとの相性はいいが、
コーナーでバイクを寝かせるのが苦手な人には辛いポジションになる。
そこで少々高さのあるハンドルに変更する計画が勃発した。
作業場ではなぜか数本のコンチネンタルハンドルが埃を被っていただけでなく、
ステップの位置やバイクの性格上これ以外には考えられない。
見渡せばコンドルハンドルもあるぜ!
問題はアクセルやクラッチのワイヤーやブレーキホースの長さが足りるかと言う事だった。
やはりワイヤー類もホースも長さが足りない。
使ったコンチネンタルハンドルは高さだけでなく幅も広い。
そこでストックしている中古部品を漁ってみると調度いいモノが次から次へと見つかった。
またひとつ、
作業場が賑やかになりそうな予感がCOVID-19のために疲弊しそうな雰囲気を吹き飛ばしてくれるのかもしれない。
とは言え県内の感染者は今日現在22人と報じられている。
もちろん誰もがこれで終わるとは思っていない。
「春一番ツーリング」はバイクの間隔を50m以上離して走るとか、
休憩時にも2m以上離れてとか、
絶対にフルフェイスヘルメットのシールドを開けないとか、
冗談では済まされないような話で笑っているが笑い事ではない。
5月3日に予定している「春一番ツーリング」を、
出来る事ならその夜の恒例「春の味覚・天ぷら祭り」も挙行出来る事を願いながら次の週末はGB250 Clubmanの仕上げだ。
夜遅くに小さな地震があった。
もしも今、
閑話休題 However
絶望を昇華させるために必要なのはさらなる絶望かも知れない。
-値に-値をかけて+値が得られるように。
断腸の思いとか苦渋の選択とか、
言葉にするほどそれは簡単ではないが、
あえてそれを選ばなければならない事もある。
気持ちばかりが若いつもりでも実は「赤いちゃんちゃんこ」を着る年齢だ。
「老後」とか「終活」とか、
最近は見たくも聞きたくもない単語がやたらと気にかかる。
あるいは超高齢化社会の到来。
おそらく我々の世代の多くが片付いた頃、
この国の人口は激減しているだろう。
しかしながら新しい時代はそこから始まる。
そしてそれが本来のこの国の姿かもしれない。
編集長のおまけ
整備修了! かっこいー
天気良ければみんなに試乗してもらえたのに、残念。
みんなでやると早い早い、あっという間にGB250クラブマンのハンドル交換!