憧 憬 の 轍
2021年11月7日 十戒ではなく自戒
山を下りた紅葉は今が盛り、
街角の街路樹も公園の樹木も色づいた葉を落としている。
朝焼けを受けて赤く染まる山々を鏡のように映す蔦沼の入場制限は今年も実施されている。
一時期、展望デッキは身動きが取れないほどに人で溢れた。
深夜から駐車場に入りきれない車や観光バスが路上に連なる「異常事態」だった。
それを受けての入場制限と協力金の徴収なのだが解決に向けた模索が続いている。
新しい作業場の整理は遅々として進んでいない。
古いポスターを張ってみたり残っていた棚を作り変えたり、
本来は後回しにするべき事をやっているからだ。
来春に車検を受けようとしているKAWASAKI W1は場所を動かす度にオイルが漏れる。
ドライサンプなので量は多くないがエンジン下に古新聞が欠かせない。
そればかりか何時になったら終わるのかも知れずに続く「プロジェクト・C92-R」はエンジンも組み終えず、
フレームも未塗装のままだ。
そしてまた本筋を外れた事をしているのが「戒めの部品」だ。
興味のない人からすればただのスクラップだが、
これを見て胸に手をあてなければならない。
ちょうどいい大きさのアクセサリー用のショウケースが残っていたので使わせてもらう事にした。
『次はオマエだ!』
『次はおまえだ』などとエラそうな事を言っても先日、
三陸自動車道で後輪がパンクしチューブが裂けた。
瞬間的に空気が抜けたが奇跡的にも転倒を免れたのは自分だ。
今後もこの‘75 CB400Fでツーリングに出かけるために、
次の春が来る前にタイヤのチューブレス化を本気で考えている。
そればかりでなくコーティングしたはずのタンクからは錆が出ているようだ。
サイドスタンドの角度も気になりだした。
3年がかりのレストアの末に輸入車扱いで車検を取得してから10年になる。
そろそろフルメンテナンスが必要なのだろう。
新しい作業場に持ち込んだ古いスチール製のロッカーに、
整備マニュアルやパーツリストや関係資料を収める事にした。
それぞれのバイクを今後も維持していくためには必要なものだ。
そして個人的にはこれまで好き勝手に書いて来たブログもある意味では「資料」なのでプリントしたものを1年ごとにまとめてファイルしている。
資料と言える物をすべて持ち込めばこんなロッカーはすぐに溢れてしまう。
歯痒くも取捨選択に、また無駄な時間が費やされる。
そんな側で『編集長』は主な出入り口の朽ちかけた木製扉をゴツイ扉に付け替えてくれた。
プリントしたブログは年末が近づく度に1年分を読み返えし、
レストアの技術的な事ばかりか稚拙な文章を恥じる夜を繰り返して来た。
今年もそんな夜は新しい作業場で一人酒に酔っていたいが、まだ少し早い。
今年もまた「ショッカーの日」がやって来る。
3年前、「ショッカー首領時計・ETERNAL MODEL」があまりにも高額で買えなかったため「ショッカー戦闘員のパンツ」を買った。
もちろんまだ一度も履いたことは無い。
時計はその後も探しているがオークションなどに出品されることも無い。
それはショッカーにとって一種の「神器」だからだ。
かつての戦闘員はすでに「銭湯員」となってしまったが、
世界征服の夢を忘れていない。イーッ!
日が短くなると同時に朝夕はストーブが必要な季節になった。
雨が霙に変わり、そして雪に変わる日は近い。
来週あたりにはタイヤ交換もしておかなければならない。