憧 憬 の 轍
2022年8月28日 八朔 「田の実」は「頼み」
8月最後の週末。
早いもので今年も2/3が終わろうとしている。
不順な天候に夏は既に諦めたが、まだ秋は諦めていない。
北東北の秋は紅葉に彩られるだけでなく、多くの農作物の収穫の季節でもある。
とは言っても大雨や洪水のために受けた被害はあまりにも大きい。
8月のカレンダーを破り去る準備をして気が付いたのは8月27日に「旧八朔」と書かれていた事だった。
旧暦の8月1日の意味だが八月朔日を略して「八朔」。
古くから各地で豊作祈願の行事が催されるだけでなく、京都の祇園では芸妓や舞妓が挨拶回りをするなど、古くから特別な日だった。
夏らしい夏も無く、秋晴れの高い空もまだ見ていないが、この週末を境に多くの意味で好転してほしい。
作業場にはいつの間にか3本のタイヤが置かれていた。
BRIDGSTONEのBATTLAX。
すぐに『編集長』がCB400SFのために手配したものだと分かったが、後輪用の残る1本は・・・? 『特攻隊長』がVTR250のために用意したものだったが、前輪用は?
そのVTR250は『樵の巨匠』のガレージでメンテナンスの突貫工事だった。
フロントフォークは左側のオイル漏れが著しいためシール交換、右側もフォークオイルの交換が必要だと分かっていた。
ボトムケースにドレンが無いのでトップボルトを外してオイルを出したが、色も匂いも末期的な状態。
右側のダストシールを外してみるとオイルシールの上には漏れ出たフォークオイルがゼリー状になっていた。
その下から錆びたストッパーが出て来た。
おそらくこの錆がシールに入り込んでオイル漏れを起こしていたと思う。
パーツリストを見るとダストシールは単体でも手に入るがオイルシールはダストシールとセット販売だ。
経年劣化によってひび割れだらけのダストシールをよく見かけるが、定期的に交換したり外してオイルシール周辺を見ておくようにしようと思った。
フロントフォークの作業を終えて次は後輪のタイヤ交換。
車体の前後を入れ替えてフレーム後部を吊り下げた。
作業終了間際に思いもしないトラブルも発生した。
エンジンは始動するが音がおかしい。
片側の気筒に火が飛んでいない。
プラグを疑い、コードを疑い、二次コイルを疑う。
タンク下のエアクリーナーボックスの周りは配線や配管が混んでいて手が入らない。
原因は二次コイルの配線の接続部が緩んでいただけだったが、この種のトラブルは前触れもなく起こるから面倒だ。
『編集長』はCB400SFのレストアに熱心で、最近はヒマがあればブレーキをイジクっていたらしい。
さらに変形していた前輪のために中古のホイールを入手していた。
ただこれが微妙な色だったので後輪に合わせて塗装してからタイヤを組み込む事にした。
オリジナルと全く同じ色は探せなかったので出来るだけ近い色を選ぶしかなかった。
次の週末はタイヤの組み込みと取り付け、「戌年コンビ」の仕事だ。
9月と聞くと季節がめっきり秋めいた気がする。
バイクに乗れるのも2ヶ月程度か。