それを憂うのではなく

憧 憬 の 轍

 

2022年9月11日 それを憂うのではなく

 

 

昼間、まだ夏は終わっていないとばかりに蝉が鳴いていた。

 

それが夕暮れと共に鈴虫やコオロギの声に替わる。

 

夜、十五夜を過ぎて間もない月はまだ丸く、欠けてはいないが薄い雲に覆われていた。

 

 

 

 

先週末、『特攻隊長』のVTR250は無謀な軽量化が原因でタイヤを一皮剥けなかった。

 

この1週間、話題に上っていたのは『特攻隊長』が得意な「無謀な軽量化」だけでなくマフラーの音量だった。

 

ボディーがカーボンの社外品のマフラーは軽く、見た目にも早そうだがサイレンサーと言える部分が殆ど無い。

 

さらに抜けが良すぎてアフターファイヤーが起こる。

 

「騒音を撒き散らしてカッコつけてるガキじゃねぇんだから・・・」。

 

と言う訳で『樵の巨匠』のガレージでは急遽、純正マフラーを再び取り付ける作業が始まった。

 

早い話が切断された純正マフラーに接続部分を作るだけの事なので、大変な作業ではない。

 

接続部に使った材料の正体はヒ・ミ・ツだ。

 

 

 

本来の姿に


                            

 

 

 

外すんじゃねぇぞ!



 

 

 

音量が静かになっただけでなくアフターファイヤーも起きない。

 

さらにアクセルを閉じた時の回転数の下がり方にムラが無い。

 

さすが純正、これでいいのだ。

 

ところが『特攻隊長』はお気に召さないらしく、インターネットで見つけたサイレンサーを持ってきた。

 

これまでに見て来た消音用のバッフルではない。

 

はたしてこんなもので音量が変わるのか。

 

半信半疑のまま社外品のマフラーに装着する事になった。

 

 

 

これを中に入れるのだが・・・


                  

 

 

 

 

『特攻隊長』はこれがお気に入り



 

 

 

結果としては確かに少し静かになった。

 

音量を測った訳ではないので数値的な事は言えないが、音質は変わった。

 

耳障りな音が減ったとも言える。

 

何よりも排気抵抗が変わったせいでアフターファイヤーが起きない。

 

早速の試運転は毎年夏になると訪れる「山の楽校」へひまわりと蕎麦の花を観に出かけた。

 

「山の楽校」は2002年に閉校した旧増田小中学校だ。

 

来る度に思い出すのは初めてこの学校を訪れた時の事、もう20年以上前の事だ。

 

下見板張りの外壁や赤い屋根は変わっていない。

 

今回残念だったのは長雨と日照不足が影響してひまわりの生育状態が良くなかった事だ。

 

「夏りん蔵」はひまわりとしては背の低い小ぶりな種類だが、低温にも強い品種らしい。

 

 

来年はもっと咲き誇ってほしい


                 

 

 

空はすっかり秋の空



 

 

蕎麦畑も例年はもっと真っ白に見える


            

 

 

 

こんな花はいらない!



 

 

山の楽校で昼食を済ませて帰る予定だったが、『特攻隊長』の発案で階上町の蕎麦屋へ行く事になった。

 

JAZZの流れる店内で啜る蕎麦は「階上早生」。

 

この地域から栽培が始められた品種だ。

 

わざわざそんな場所に来ていながら蕎麦ではなくうどんを注文する自称「うどん派」もいて今日も笑いが絶えない。

 

その頃、『樵の巨匠』は再生中のYAMAHA TY175の部品を整理していた。

 

 

さぁ、そろそろ帰るか


                       

 

 

『樵の巨匠』のガレージでは・・・



 

 

次の週末に予定していた恒例の「1泊ツーリング」を10月に延期した。

 

今はまだ先島諸島近辺に停滞している台風12号だが、今後の進路は予測できない。

 

日本海を北上するなら全行程が雨の中になりかねないからだ。

 

久しぶりにテルテル坊主でも作るかな・・・。