憧 憬 の 轍
2022年11月6日 欠伸の後の溜息
紅葉の後を追う様に各地の山々の初冠雪が伝えられてきたが、ついに初雪の便りが届く。
平年よりは遅いと言っても確実に冬が近づいている。
KAWASAKI ELIMINATOR 250(EL250B-1)のキャブレター、KEIHIN CVK30をオーバーホールするために手配した部品が届いた。
そのほとんどはOリングで、先週末に再生したSUZUKI GSF250 Bandit(GJ74A)同様に劣化したOリングが不調の原因だった。
1960年代までのバイクにOリングが多用されたものはおそらく無い。
1970年代以降、それまでゴムや繊維系の材料や黒煙などのガスケットが用いられていた部分にOリングが使われる様になった。
押し潰して密閉するために変形したり硬化したりするとその機能は損なわれてしまう。
今やキャブレターはひと昔前の機械だが、近年のキャブレターやポンプ類はOリングによってその機能を保っていると思う。
それにしてもサイズだけでなく材質や色など、どれだけの種類のOリングがあるのか興味深い。
キャブレターのオーバーホールを終えてすぐにでもエンジンに取り付けて再始動したいところだがエアクリーナーボックスも修理しなければならない。
前のオーナーはエアクリーナーボックスを取り去る事を考えたがうまくキャブレターの調整が出来なエアクリーナーボックスリコン系のシーリング材で補修されていたが出来るだけ補修跡を目立たなくしたい。
これまで割れた樹脂製の部品の補修にはアルミやステンレス製のメッシュ材をハンダゴテで熱して埋め込む方法を用いて来たが、今回はネジ穴補修用の材料を使ってみた。
ハンダゴテだけでは熱量が足りないのでバーナーで真っ赤になるまで熱してからさらにハンダゴテを使ってみた。
小さなおろし金のような材料はブリキ製。
薄いのですぐに真っ赤になるが、思いの他、冷めるのも早かった。
やはりメッシュ材の方が確実に埋め込んで補強できたのかも・・・。
深く埋め込む事が出来なかったので、後日メッシュ材でやり直す事になるかもしれない。
破断面を極力きれいにつなぎ合わせたつもりだが残った隙間を黒色のシリコン材で埋めた。
補修跡が気にかかるようなら中古のエアクリーナーボックスを買うしかないか・・・。
試行錯誤が続いているのは『編集長』も同じで再生中のCB400SFのキャブレター取り付けようとしている。
ホース類まで純正部品を買い揃えた。
新品のインシュレーターの柔らかさに頷きながら作業を進めていたが急な用が出来たらしくキャブレター装着は次回に持ち越しとなった。
明日は立冬。
暦がまだ秋のうちに冬を迎える準備は出来たのだろうか。