春を予感して

憧 憬 の 轍

 

202333日 春を予感して

 

2月の終わりに本州南岸で発達した低気圧は湿った雪を降らせた。

天気予報やニュースが伝える積雪量は観測地点でのもので周囲の環境によってはその2倍以上の積雪を見る事もある。

昨春、隣家との境に植えた木々が高く伸び過ぎていたので半分ほどの高さにした。

結果、風の流れが変わったようで今冬は玄関前の吹き溜まりの量が半減した。

特に今回のような重い湿り雪は掻く作業が楽になる。

「OHMACHI BASE」は交差点に面して南側が開けているため吹き溜まりは無いが除雪車の“置き土産”のためにクルマの乗り入れが出来なくなる。

そして時には雪と言うより氷に近く、シャベルだけでは太刀打ち出来ない。

 

 

 

 

先週末に塗装したVMX12のエンジン外装は予想通り満足のいかない結果だった。

気温、すなわち室温の低さを言い訳にしているが、まだまだスプレーガンの使い方が下手な証拠だ。

修正するにも塗料の完全硬化を待たなければならなかった。

塗装の事ばかりを考えていると半月前に修正を依頼していたエギゾーストパイプが届いた。

一般的な鉄材ではなくチタン製だったので、レーシングマシン用のマフラーなどを作っている工房に依頼してあった。

潰れた痕跡と擦り傷は僅かに残っているが、料金からしても満足な仕上がりだった。

 

前のオーナーが遣っちまったようで・・・ 


          

 

ガリ傷は残っているけど満足な仕上がり



 

クラッチやジェネレーターのカバー類を取り付けるために必要なOリングなどは既に用意していた。

ガスケットは大判のシートから切り出す。

最近はガスケット用のシート材も安くないので社外品の既製品を購入する事も考えるが、安価なものの多くは海外で作られたものだ。

ビス穴の位置が合わない事もよくある事なので出来れば使いたくない。

それにしても純正品は高い。

貼り付いている古い純正品のガスケットを出来るだけ丁寧に剥がし、その型をなぞってシートに転写する。

ビス穴の位置だけでなく出来る限り細部まで同じに切り出すのだが思いのほか時間がかかる。

ビス穴は手芸用のポンチを使っているが、多用して来た6㎜や8㎜は切れが悪くなっている。

 

クラッチカバーとウォーターポンプ


               

 

オルタネーターカバー



 

日増しに感じる春の予感、言い方を変えれば冬の終わり、久しぶりにアタマの中は既に走り出している。

中古ながらインカムを買ってみたりツーリング用のバッグを取り付けてみたり・・・。

こんな事をしているから作業が予定通りに進まない事も分かっている。

走り出してしまったアタマのブレーキはかなり甘い。

BremboやAPの4ポッド並みの制動力が必要なのに、ブレーキシューの擦り減った古いドラムブレーキ以下だ。

 

B+COM SB4X lite(中古) 機能的には問題無し


    

 

バッグは取り付け位置や高さが要検討だな・・・



 

昼食のついでに『樵の巨匠』のガレージを覗いて見るとBMWのミッションがきれいに納まっていた。

結局スイングアームを一度外さなければ載せることが出来なかったらしい。

さらに加工した某国産車用のバックステップを取り付ける作業をしていた。

 

かなりバイクらしくなって来た



シャフトドライブだからね~

 

シフトペダル側 


                         

リアブレーキ側

 

このバックステップだけでなくオリジナルに拘らなければ自由度は格段に上がる。

ただ車検を受けなければならない排気量なので守らなければならない事も少なくない。

今後はリアブレーキのマスタシリンダーの位置や取り付けるためのブラケットなどの検討も必要だ。

その後シリンダーから上を外してみる予定だが、水平対向型エンジンのシリンダーヘッドの造りやバルブの開閉機構に今から興味津々だ。

 

今年がうるう年なのとは無関係だが腕時計のカレンダーを進めるのを忘れていた。

さらに卓上カレンダーも2月のままだった。

改めて3月。

2週間予報によればしばらく冬日が続くが、月の中頃からは気温も上がるようだ。

今一度2月を振り返って思うのは、比較的温暖で雪の少ない冬の過ごしやすさだ。

 

 

 

 

閑話休題  失敗の意味、あるいは自戒

(「編集のオマケ」 ではなく「ゴーストライターのオマケ」)

左側の写真の赤い四角で囲った部分に見える白いものは何? 

これはあるバイクのジェネレーターカバーとクランクケースの合わせ面を写したものだ。

ケース内部に白色の配線は無かったはずだが・・・。

カバーを外したのが右側の写真。

「白いもの」の正体は硬化した液体ガスケットだった。

合わせ面の最も低い位置で、確かに見落としがちな部分だが、この状態でカバーを取り付けてもオイルが滲み出る事は分かり切っている。

 

一見して何かの配線のようにも見えるが・・・


        

 

その正体は硬化した液体ガスケットだった



 

さらに写真を拡大して見るとビス穴には細かな黒い異物も見える。

このままの状態でボルトを入れても的確な締め付けトルクが得られない事もある。

完璧さを追求すればこれも切りが無いが「ひと手間」を惜しまないだけで作業の精度は確実に上がる。

所詮は素人の趣味、自己満足の世界。

当然のごとく失敗だらけだ。

しかし失敗から多くの事を学ばなければならない。

「注意一秒、怪我一生」とはよくぞ言ったものだが、不注意がもとで怪我では済まされない事もある。