冬が来る前に

憧 憬 の 轍 2023年11月5日 冬が来る前に 2022年2月下旬、ロシアがウクライナに軍事侵攻を始めた時、これを「戦争」として報道したメディアは少なかった。 その後、半年が過ぎた頃から「戦争」として報道されるようになったと記憶している。 2014年にロシア…

霎時施(こさめときどきふる)

憧 憬 の 轍 2023年10月30日 霎時施(こさめときどきふる) 10月最後の週末、公園の樹木や街路樹はすっかりその色を変え、秋と言うよりは冬の近ささえ感じる。 カレンダーを破り去ると今年も残りは11月と12月の2枚だけ。 来年のカレンダーを準備する頃にはい…

秋蛍のように

憧 憬 の 轍 2023年10月22日 秋蛍のように 岩木山に続いて八甲田でも初冠雪が見られた。 平年よりも2日遅いと言うが、10月に入ってからの急激な気温の低下によって秋の彩を見せていた山も、ついに雪化粧を始めた訳だ。 標高によっては紅葉と雪のコントラスト…

夏は過ぎて

憧 憬 の 轍 2023年10月15日 夏は過ぎて 日々の最低気温が10℃を割る事も珍しくなくなり、季節は一気に秋めいて来た。 狂ったように暑かった夏の面影は既に無いが、足早に過ぎる季節に気持ちが追い付かない。 天気予報の番組が今年の紅葉の見頃を伝えていた。…

NEVER, NEVER, NEVER GIVE UP!

憧 憬 の 轍 2023年10月9日 NEVER, NEVER, NEVER GIVE UP! 昔は10月10日が「体育の日」で祝日だったが2000年から移動祝日となり、2020年からは名称も現在の「スポーツの日」に改められた。 「体育の日」が元来、1964年の東京オリンピックの開会式が行われた…

月の満ち欠けのように

憧 憬 の 轍 2023年10月1日 月の満ち欠けのように 9月29日の中秋の名月は正真正銘の満月だった。 次に十五夜と満月が重なるのは7年後で、今年最後のスーパームーンと聞けば月を愛でる趣味など無くても夜空を見上げてみようと思ってしまう。 雲ひとつない夜空…

秋分

憧 憬 の 轍 2023年9月24日 秋分 気温が30℃を下回っただけで涼しく感じるのはこの夏がどれほど暑かったかと言う事だ。 さらに朝夕の20℃を大きく下回る気温には肌寒さを覚える。 9月も下旬なのだからそれらは当然の事だが一向に秋めいてはいない。 遠くに見え…

残照の向こう側

憧 憬 の 轍 2023年9月10日 残照の向こう側 1年中で最もこの街が混み合う日。 「三沢基地航空祭2023」は台風の影響が危惧されていたが、昨日の午後から雨は上がり青空が見えている。 予定通りの開催が発表されたのは8日午後だった。 それを待っていたかのよ…

こんな日は夕端居

憧 憬 の 轍 2023年8月27日 こんな日は夕端居 福島第一原子力発電所の廃炉に伴う処理水の海洋放出が始まった事を受けて中国は日本産の海産物の輸入禁止など、これまで以上に強硬な対応を始めた。 これまでに中国は福島第一から放出される予定量の数倍ものト…

送り火を焚きながら

憧 憬 の 轍 2023年8月15日 送り火を焚きながら 本州最北端の地では「冬日」や「真冬日」と言う単語には馴染みがある。 しかし「真夏日」だけでなく「猛暑日」や「酷暑日」、さらには「熱帯夜」などの北国に似つかわしくない表現も聴くようになった。 最高気…

雨を待って

憧 憬 の 轍 2023年8月6日 雨を待って 猛暑日と言う単語と同じくらい「4年ぶり」と言う言葉を耳目にする。 各地の夏祭りや花火大会がCOVID-19関係の制限を受けずに開催されている。 それは喜ばしい事だが、果たして人類はCOVID-19を克服できたのだろうか。 …

祭りばやしが聞こえる

憧 憬 の 轍 2023年7月30日 祭りばやしが聞こえる 真夏日が続いている。 そして今日は遂に35℃を越えた。 台風6号の影響で沖縄や奄美地方は明日から天気が荒れるようだが、東北地方北部はもうしばらく真夏日が続くと予想されている。 冬の間は早く春が来て暖…

真夏日の風

憧 憬 の 轍 2023年7月23日 真夏日の風 昨日、仙台管区気象台は東北地方北部の梅雨明けを発表した。 九州地方より早い梅雨明けは26年ぶりらしい。 ここのところ東北地方では大雨によっていくつもの災害が起きていただけに、晴れていても空模様を気にかける日…

いくつもの刹那

憧 憬 の 轍 2023年7月16日 いくつもの刹那 この週末、停滞する梅雨前線の影響で東北地方北部、特に秋田県は記録的な大雨に見舞われた。青森県でも深浦町では大規模な土砂崩れが起こるなど、予断を許さない状況が続いている。 九州や北陸地方のように線状降…

雨が降る

憧 憬 の 轍 2023年7月9日 雨が降る 活発な梅雨前線が停滞しているために九州北部や西日本は激しい雨に見舞われている。 川の氾濫や土砂災害などが危惧されている。 線状降水帯と言う単語を日常的に聞くようになる以前から、局所的な大雨は各地に多くの災害…

迷走は続く

憧 憬 の 轍 2023年7月2日 迷走は続く 日常的な買い物の会計時に必ずと言ってもいいほど「ポイントカードをお持ちですか」と聞かれる。 ポイントカードが普及して以来、何枚の、何種類のカードを作っただろう。 今や消費税が10%となり、今後さらなる増税も…

梅雨空の向こうに

憧 憬 の 轍 2023年6月25日 梅雨空の向こうに すでに梅雨入りしているとは言え、まとまった量の雨が降る訳でもなく曇天が続いている。 奄美・沖縄地方の梅雨明けが発表された。 個人的な感覚だがそれは本格的な梅雨が始まった事を意味している。 週末に梅雨…

陽気に誘われて

憧 憬 の 轍 2023年6月18日 陽気に誘われて 西の彼方では相変わらず戦争が続いている。 ついには核兵器が配備されたとの報道もある。 いわゆる西側諸国は直接的な参戦こそしていないが兵器を供与し、一進一退の攻防を見守っている。 近い将来、この戦争が終…

海霧も夏の季語

憧 憬 の 轍 2023年6月11日 海霧も夏の季語 気象庁は今日(11日)東北地方も梅雨入りしたとみられると発表した。 これまでは東北地方南部と北部に分けて発表されていたと思うが、今年は一緒だった。 これも北上する台風3号が梅雨前線を活発にしているせいか…

失敗から学ぶ事

憧 憬 の 轍 2023年6月4日 失敗から学ぶ事 台風2号は発生以来、猛烈な勢力のまま奄美・沖縄地方に接近し、日本列島の南側を進んだ。 3日夕方に温帯低気圧に変わったが、次々に発生した線状降水帯が多くの観測記録を塗り替えた。 こんな災害が起こる度に「数…

この雨が止む前に

憧 憬 の 轍 2023年5月28日 この雨が止む前に 初夏を予感したのも束の間。不順な空模様は梅雨を予感させる。 僅かな雨量を伴う曇天が続くくらいなら、短時間にまとめて降ってその後は気持ちよく晴れてほしいと思う。 そんな思いを嘲笑うように猛烈な勢いを保…

梅雨の前に 初夏の予感

憧 憬 の 轍 2023年5月21日 梅雨の前に 初夏の予感 18日(木)、気象庁は奄美・沖縄地方の梅雨入りを発表した。 個人的な感覚だが沖縄が梅雨入りすると東北地方北部は比較的に好天が続く。 それは梅雨入り迄の実に爽やかな日々だが、梅雨が長引けばそのまま…

立夏を過ぎてから

憧 憬 の 轍 2023年5月14日 立夏を過ぎてから すでに5月も半ばとなり2週間予報に傘のマークが増えた気がする。 それは清々しい初夏の前の梅雨が近い事を意味している。 東北地方北部では梅雨が明けてから秋風が吹くまでの時間は決して長くない。 その短い夏…

時計は止まらない

憧 憬 の 轍 2023年5月7日 時計は止まらない 最大9連休と言われた今年の大型連休が終わった。 陽気に恵まれたかと思えば一変して肌寒かったり、あるいは雨が降ったりしたが多くの行楽地に人が溢れていたのは、やはりCOVID-19関連の制限が緩和された事が大き…

花筵を敷く前に

憧 憬 の 轍 2023年4月30日 花筵を敷く前に 4月最後の週末と共に大型連休が始まった。 3月中旬以降、マスクの着用が個人の判断に委ねられ、さらにこの連休が明ければCOVID-19は季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げられる事になっているが、感染のリスク…

群来 番外編21

憧 憬 の 轍 2023年4月23日 群来 番外編21 「群来」と書いて「くき」と読む。 魚の産卵と放精によって海が乳白色に見える現象の事だ。 小樽はかつて鰊漁で栄えた街だった事は広く知られている。 鰊が単に食料としてだけでなく、当時の人々の暮らしを多方面で…

秋は燃え、春は萌える

憧 憬 の 轍 2023年4月16日 秋は燃え、春は萌える 4月も既に半ばを過ぎて春本番と言ったところだ。 気温は順調以上に上がり桜の開花や満開が記録を更新した1週間だった。 それにしても満開の桜の樹に早くも葉が目立っている。 その姿は何かを急いでいるよう…

芽吹き

憧 憬 の 轍 2023年4月9日 芽吹き 弘前市の公園緑地課は7日、弘前公園内のソメイヨシノ標準木が開花したと発表した。 公園内には約50種の桜がある。 今回確認された標準木と外堀の満開予想日は12日で、平年より15日早い。1947年(昭和22年)からの観測史上最…

Once Again 14th 復活の狼煙

憧 憬 の 轍 2023年4月2日 Once Again 14th 復活の狼煙 今年の桜前線は予想を上回る速さで北上を続けている。 仙台でも既に満開で多くの花見客で賑わう様子が報じられていた。 榴ヶ岡公園に屋台が並ぶのは4年ぶりの事。 それが本来の花見の光景だと思いな…

雪解雨

憧 憬 の 轍 2023年3月26日 雪解雨 気温が20℃を超え半袖のシャツを用意する季節になったかと思いきや、今日は最高気温が10℃にも満たない。 まだ3月の下旬、本来そんなものだが前日が暖かかった分、肌寒さを感じる。 もはや冬の名残は日陰に残った泥まみれの…